WebMarketingLaboでは論理的なウェブマーケティングについて研究していきます

リスティング広告運用の考え方Paid Listing

【STEP1】なぜ リスティング広告なのか?

  • なぜ「リスティング広告」?と思われる方も多いと思います。ウェブ上の集客手段は、他にもアフィリエイトや、アドネットワーク活用などいろいろあります。

    しかし、リスティング広告だけが持つ最大の特徴が「キーワード」によって、ユーザーインサイト(に近いもの)を知ることが出来るという点です。

    最近はディスプレイ広告でも精度の高いターゲティングが出来ますが、それは賢い配信プラットフォームなどが、ユーザーのデモグラフィック属性や、過去の行動履歴を基に広告配信を行っている訳で、我々運用者側としては、そこからユーザーインサイトを知ることは非常に難しいと思います。

    しかし、リスティング広告では「消費者が今知りたいこと、興味のあること」をキーワードの検索数や、広告文のクリック率などから読み解くことが出来るのです。

    これって、マーケティングの基本である "顧客の声"を聴く行為と似ていると思いませんか?そんな訳でリスティング広告が非常に重要な広告手段であるといえる訳です。


【STEP2】目標値/予算の設定方法

  • 早速、具体的な運用手順の話に入っていきたいと思いますが、リスティング広告の運用を開始するにあたっては、まず予算や目的、成果地点を定めるところから始めます。

    その際、うっかり混同しがちですが、サイト上での成果(コンバージョン)が、企業の最終的な成果では無いことの方が大半なので、その点に注意しましょう。

    例えば、あるエステサロンのサイト上で会員登録をしたユーザーがいたとしましょう。ただ会員登録してもらうだけでエステサロンの売上が上がれば良いですが、そんなことはありません。。。

    目標CPAを決定する際は、サイト上で会員登録したユーザーのうち、実際に何%が店舗に足を運んで施術を受ける(売上貢献する)のか?という割合(売上転換率)を考慮したうえで決定しないといけません。

    例)あるエステサロンの場合
    リスティング広告月額予算 :\1,000,000
    獲得件数(会員登録数)  :100人
      ↓ [月額予算÷獲得件数]を計算すると
    獲得単価(CPA)     :¥10,000


    ★しかし、上記の100件の会員のうち、実際に店舗に足を運ぶ割合が10%(10人)だったとすると・・・
    リスティング広告月額予算 :\1,000,000
    施術を受けた人数     :10人
      ↓ [月額予算÷施術人数]を計算すると
    獲得単価(CPA)     :\100,000!

    つまり、100人の会員登録をCPA¥10,000でやっていると、実際の(アクティブな)会員獲得単価で見ると、
    CPAはその10倍の¥100,000になってしまいます。 獲得したユーザーが、確実に¥100,000以上のお支払いをしてくれるのであれば良いですが、そうでなければ大赤字になってしまいます。。。

    ということで、上記のような計算もふまえて、以下のようなリスティング広告の目標値に落とし込んでいきます。

    1. コンバージョン指標(資料請求件数・会員登録件数・サイト誘導数・購入数・売上額 etc・・・)
    2. 目標コンバージョン単価
     ※売上転換率などを考慮!
    3. 目標コンバージョン件数
    4. 月額予算
    (上記の 2.×3. で計算できますね)

【STEP3】掲載内容/リンク先の決定

  • 次にリスティング広告の掲載内容(キーワード、広告文)や、リンク先について考えます。

    まずは、自社の製品、サービスの強み(セールスポイント)はどこか?競合企業との差別化要素はどこか?ユーザーは何を求めて(検索して)いるか?などと言ったことを、しっかり掘り下げていき、それらをキーワードや広告文に落とし込んでいきます。

    リンク先は難しく考えず、各キーワードに関連する情報が最も明確にあらわされているページを設定すべきです。

    例えば「SE 転職」というキーワードに対して、リンク先がトップページだった場合、ユーザーは「どこにSEの転職情報があるの?」と、迷ってしまい、そのままサイトを離脱してしまうと思います。

    この場合は、「SE 転職」のサイト内検索結果ページ等にダイレクトにリンクさせることで、離脱率を最小限に抑えることが出来ます。

    (キーワード/広告文)
    1. 自社製品・サービスのセールスポイント
    2. 競合企業との差別化要素
    3. ターゲットユーザーが求めている(と考えられる)もの
    ※検索クエリから読み取る

    (リンク先)
    1.検索 キーワードに紐付く情報が、最も端的に記されたページにダイレクトに
     リンクさせる(当たり前ですね…)


【STEP4】運用方針の決定

  • 目標値や予算、掲載内容が決まれば、いよいよアカウントを開設して、実際の運用を行うことになります。
    それに伴い、予め「運用方針」を定めておく必要があります。

    これは、広告主企業が、競合のなかでどのようなポジション(上位、下位)にいるか?予算はどのくらいか?どの企業をベンチマークするのか?といった競合比較や、CPA、CV数のいずれを優先するのか?などの方向性などによって、ある程度決まってきます。

    注意するポイントの例をまとめると、以下のようなものがあります。

    1. 社名ワード・ブランドワードの上位掲載(知名度orCVRが高い場合)
    2. サイト内にキラーコンテンツはあるか?(あれば関連ワードの入札を強化)
    3. 平日、土日、季節などによる時間軸でのトレンド変化はないか?
    4. CV数、CPAのいずれを優先するか?

【STEP5】PDCAサイクルの構築

  • 運用開始後は、日別で基本指標の確認・入札調整を行い、週次で全体に対するアクションを実施します。

    尚、基本指標というのは、以下の項目を指します。
    これらをアカウント単位(Yahoo、Google等)でウォッチして、全体概況を常に把握しておきます。

    (基本指標)
    1. 消化金額
    2. インプレッション数
    3. クリック数
    4. KPI指標(CV数、CPAなど予め設定した目標値)


    先日との変動が大きい場合や、状況が芳しくない場合は、更にキーワード単位の実績も確認し、必要に応じて入札調整を行います。

    また、週次で実施する効果改善に向けたアクションには、例えば以下のようなものがあります。

    (週次アクション)
    1. キーワードの追加・削除(除外ワード含む)
    2. 広告文の見直し(修正・追加)
    3. リンク先の見直し(別ページ、別階層への変更)
    4. 運用方針の見直し(注力カテゴリの見直しなど)


    上記のようなPDCAサイクルをまわすことで、アカウントの状態を常に把握し、目標に向けて着実に効果改善をはかっていくことが可能です。

より実践的な内容はコチラ



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